診療・各部門
専門・認定看護師の活動
当院では、患者さんやご家族へのケアの質を向上させるために、看護専門分野ごとの教育を受け資格を取得した、専門・認定看護師が活動しています。
当院では、精神看護専門看護師1名、皮膚・排泄ケア認定看護師1名、糖尿病看護認定看護師1名、感染管理認定看護師2名、がん性疼痛看護認定看護師1名、がん化学療法看護認定看護師1名、集中ケア認定看護師1名、手術看護認定看護師1名、慢性呼吸器疾患看護認定看護師1名、摂食・嚥下障害看護認定看護師1名、透析看護認定看護師1名が活躍しています。
精神看護専門看護師
精神看護の専門的な知識や技術を用いて、患者さんやご家族に対して、“こころのケア”を提供しています。患者さんやご家族が、病気や治療のことで、不安になったり気持ちが落ち込んだりしたときに、お話を聞き、一緒に考えたり、時には一緒に悩んだりしながら、安心や気持ちの落ち着きが得られるようなケアを心がけています。
皮膚・排泄ケア認定看護師
創傷・褥瘡、失禁などの排泄障害、ストーマに関する問題について、患者さんの生活の質が向上できるように組織横断的に活動しています。院内の褥瘡対策チーム、褥瘡リンクナースと共に褥瘡発生予防に努めており、医療スタッフに必要な教育や指導を行っています。ストーマ外来では、人工肛門・人工膀胱を持つ患者さんが術前より退院後の生活が快適に過ごせるように支援しています。排便障害専門外来では、食事、生活、排便習慣、スキンケアに関するアドバイスを行い、症状の改善に努めています。そして、専門分野に関する学会・教育・執筆活動、地域との連携も行い、幅広く活動しています。
ストーマ外来についてはこちらから
糖尿病認定看護師
糖尿病は患者さんが「予防する」「療養生活を無理なく続けられる」ことが必要です。患者さんと十分にコミュニケーションをとりながら、「主役は患者さん、看護師は黒子」として継続的に支援しています。また、医師・看護師・コメディカルスタッフとともに協働し、糖尿病のチーム医療のコーディネートを行っています。
感染管理認定看護師
感染管理認定看護師の役割は、患者さん、ご家族および医療従事者、訪問者など、病院に関わる全ての人を感染から守ることです。医療・看護ケアの向上のため、医療従事者全てが適切な感染予防策を遵守するために、リンクナースや院内感染対策チームとともに感染症発生時の対策指導、マニュアルの作成、感染症発生状況の把握、職員教育などを中心に組織横断的に活動してます。
がん性疼痛認定看護師
がんに関連する痛みは、身体的な苦痛だけでなく社会的・精神的にも影響しています。がん性疼痛認定看護師は、がんに関連する痛みのアセスメントや鎮痛剤の効果、副作用対策にかかわり、患者さんの苦痛が緩和できるよう活動しています。また、がん性疼痛に関する院内研修を実施しています。
がん化学療法看護認定看護師
がん化学療法を受ける患者さんとご家族を対象に最新の知識と技術を用いて看護ケアを実践します。医師・薬剤師・看護師等の多職種と共働して、患者さんとご家族が納得して安全に、安心して少しでも苦痛がなく治療を受けられるように意思決定支援、安全な投与管理、化学療法に伴う副作用対策、セルフケア支援を行っています。また、がん化学療法に携わるスタッフから相談を受け、具体的な指導も行います。
集中ケア認定看護師
生命の危機状態にある患者さんに対し、できる限り快適な療養生活が送れること、一日も早く最良な状態で回復できるよう看護の力を最大限発揮することを目標に、医師や看護師、コメディカルスタッフと協力し療養の支援をしています。ICU内の活動が中心となりますが、院内の重篤な患者さんへの看護に関しての相談や指導を行い、病棟スタッフへのサポートも実施しています。
手術看護認定看護師
手術を受ける患者さんやご家族が安心して手術を受け、少しでも早く患者さんが思い描く生活に戻れるよう術前・術中・術後を通して看護を行っています。また、病棟・外来看護師・医師・麻酔科医・臨床工学士など様々な職種が関わる中で、患者さんとご家族の思いが尊重され、周術期を通して各職種が専門性を最大限に発揮できるよう調整役として活動していきたいと考えています。
慢性呼吸器疾患看護認定看護師
COPD(慢性閉塞性肺疾患)や間質性肺炎、気管支拡張症などの慢性呼吸器疾患患者さんは、普段の生活の中で「息切れ」により思うように動けず生活の質が低下し、身体的・精神的な苦痛を生じてしまいます。そのような慢性的な呼吸器疾患を抱える患者さんとご家族の気持ちに寄り添い、その人らしく毎日を過ごせるよう共に考えながら支援しています。さらに、医師・看護師・理学療法士などの多職種と協働し、自己管理に向けて個々に合った吸入・酸素療法、息切れを和らげる日常生活動作などの指導を行っています。
摂食・嚥下障害看護認定看護師
超高齢化社会を迎えた日本は、高齢者の人口が増えるとともに摂食嚥下障害を持つ人々が増加しています。
食事をすることが困難になるということは、生きていくための栄養を摂取することが出来なくなるということ以外にも、生きる楽しみを失うことにもつながります。患者さんの“口から食べる事”を支えるため、医師や言語聴覚士、管理栄養士などの多職種と協同し、食形態の選択や摂取方法の調整、嚥下訓練などを行い、スタッフや患者・家族に対する教育活動などを行っています。
認知症看護認定看護師
超高齢化社会に伴い、認知症の方が肺炎・心不全・骨折・尿路感染等で緊急入院することが多くなっています。認知症を有する方が入院という慣れない環境や身体症状による苦痛がある中で、治療を受けることは大きな不安や恐怖を伴い様々な症状が出現します。そのようなことが生活の質を低下させる要因にもなるので、患者さんが出すサインやご家族からの情報をもとに入院生活をどのように過ごせばよいかを病棟スタッフと共に考え支援しています。また、生活者としての視点を大切に多職種との情報共有を密に行いながら連携も大切にしています。