PPFE(胸膜肺実質線維弾性症)-間質性肺炎の特殊型

診療・各部門

 この病気は、最近俄に注目され始めましたが、なぜかわが国に特に多い病気です。肺がその上部を中心に次第に収縮し、肺活量の低下が進行します。症状としては、階段での息切れから始まり、それが次第に進行する病気です。半分位はていねいに探すと何らかの原因が浮かび上がり、その原因を治療することで進行を遅らせることが出来ます。しかし半分くらいは、どうしても原因がわからず、その場合特発性PPFEと言われます。

1)PPFEの診断

 進行する息切れや、胸部レントゲンで肺の上部を中心とした肺の縮みを見て疑います。診断は主にCTや肺機能検査、そして経過などによります。似たような画像所見は普通人にも見られ,どこまでが正常でどこからこの病気なのかの判定も難しいところです。またこの病気と診断した場合も,上に述べたように何らかの原因が無いかどうかの探索は非常に重要です。

2)PPFEの治療

 どうしてこの病気が起こり、進行するのか、これまでの研究ではよく判っていません。従って治療方法は無い、という事になっていますが、我々は症状(息切れ,食べ物が胸の途中でつかえて食べられない,痩せてゆく,など)を緩和する事はある程度可能と考え、工夫を重ねています。半数以上の方が、つらい症状が楽になったと喜んでいただけています。