概要
臨床工学部は、生命維持管理装置の操作や保守点検などの業務を担い、循環、代謝、呼吸等の領域に関与し、医師や他の医療関係者と密接に連携しながらチーム医療の実践に努めています。
近年では業務ローテーションを実施し、幅広い知識・技術・視野を持った臨床工学技士の育成に取り組んでおり、人工心肺操作、アブレーション、血液浄化業務、手術室業務へのローテーションを推進しています。また、タスクシフト/シェアにも積極的に取り組んでおり、スタッフ全員が告示研修を修了し、法改正により新たに追加された業務のうち「生命維持管理装置を用いて行う心臓又は血管に係るカテーテル治療における身体に電気的刺激を負荷するための装置の操作」、「手術室で生命維持管理装置を用いて行う鏡視下手術における体内に挿入されている内視鏡用ビデオカメラの保持及び手術野に対する視野を確保するための当該内視鏡用ビデオカメラの操作」、「血液浄化装置の
穿刺針その他の先端部の表在化された動脈若しくは表在静脈への接続又は表在化された動脈若しくは表在静脈からの除去」に従事しており、積極的にチーム医療へ参画しています。
また、認定資格取得や学会発表および論文執筆にも力を入れ、臨床工学技士11名で資格総数33、過去10年間の学術業績としては発表約120件、文献等約30編の実績を有しています。
スタッフ構成
部長 |
1名(心臓血管外科部長 兼 臨床工学部長) |
臨床工学技士長 |
1名 |
副臨床工学技士長 |
1名 |
主任 |
1名 |
技士 |
8名 |
臨床工学技士 |
計11名(男性8名 女性3名) |
認定資格
資格 |
人数 |
透析技術認定士 |
6 |
認定血液浄化関連臨床工学技士 |
1 |
アフェレシス認定技士 |
1 |
不整脈治療専門臨床工学技士 |
2 |
体外循環技術認定士 |
2 |
3学会合同呼吸療法認定士 |
5 |
臨床ME専門認定士 |
2 |
第1種ME実力検定 |
3 |
第2種ME実力検定 |
7 |
認定医療機器管理関連臨床工学技士 |
1 |
心血管インターベンション技師 |
2 |
医療機器情報コミュニケータ(MDIC) |
1 |
症例数
血液透析 |
1462 |
1299 |
血液透析濾過 |
7733 |
7280 |
病棟透析 |
28 |
55 |
コロナ感染患者に対する透析 |
69 |
19 |
持続緩徐式血液透析濾過 |
5 |
0 |
エンドトキシン吸着 |
3 |
4 |
顆粒球除去療法 |
50 |
55 |
腹水濾過濃縮療法 |
15 |
10 |
血漿交換 |
12 |
15 |
LDL吸着療法 |
0 |
2 |
PCI |
150 |
156 |
VAIVT |
40 |
26 |
EVT |
52 |
47 |
ABL |
131 |
144 |
ペースメーカ植え込み |
28 |
35 |
植込み型デバイス外来・病棟check |
335 |
314 |
人工心肺下心臓外科手術 |
22 |
13 |
VAECMO |
1 |
1 |
IABP |
7 |
8 |
人工呼吸器使用中点検 |
448 |
284 |
NPPV使用中点検 |
103 |
64 |
ネーザルハイフロー使用中点検 |
222 |
250 |
人工呼吸器使用後点検 |
65 |
55 |
NPPV使用後点検 |
47 |
49 |
ネーザルハイフロー使用後点検 |
50 |
43 |
ME機器日常点検 |
4244 |
4076 |
ME機器定期点検 |
909 |
772 |
ME機器修理対応 |
171 |
114 |
保育器日常点検 |
88 |
85 |
仙骨神経刺激装置植え込み |
1 |
3 |
仙骨神経刺激装置外来 |
11 |
38 |
自己血回収装置 |
27 |
26 |
脊椎脊髄外科ナビゲーション |
36 |
22 |
器械出し |
0 |
223 |
受賞歴
受賞者 |
賞名 |
授与機関 |
タイトル |
受賞年 |
渡邉 研人 |
第7回医工連携 Award 最優秀賞 |
日本臨床工学技士会 |
医療DXプラットフォーム |
2024年 |
渡邉 研人 |
第6回医工連携 Award 優秀賞 |
日本臨床工学技士会 |
ペースメーカー統合管理サービス |
2023年 |
渡邉 研人 |
優秀演題賞 |
関東甲信越臨床工学技士会 |
臨産連携を介した国家課題への挑戦 |
2022年 |
中井 歩 |
優秀演題賞 |
日本臨床工学技士会 血液透析療法における日機装社製透析量 |
モニタ(DDM)の脱血状態検出能に関する検討 |
2022年 |
学術実績 2023年度
演者・著者 |
発表・講演・文献 |
演題名 |
発表学会・掲載誌 |
渡邉研人 |
文献 |
医工連携のトビラ CardioAgent Pro for CIEDs |
Clinical Engineering34(6) |
渡邉研人 |
文献 |
「CE 起業家が語る, 2030 年までに実現したい病院× 医療機器ビジョン」 総括と展望 |
日本臨床工学技士会会誌79 p28~30 |
丸山航平 |
文献 |
検査データと患者指導 |
透析ケア29(5) |
柴田大輝 |
文献 |
日機装社製推定血流モニタの精度特性に関する検討‐ポンプセグメント部内径の異なる血液回路におけるin vitro評価‐ |
日本血液浄化技術学会雑誌31(1) |
中井歩 |
一般演題 |
日機装社製透析量モニタDDMにおける吸光度の新たな活用方法の可能性について |
第49回 日本血液浄化技術学会学術集会 |
柴田大輝 |
発表 |
日機装社製推定血流モニタの測定精度∼ポンプセグメント部内径の異なる血液回路におけるin vitro評価∼ |
第49回 日本血液浄化技術学会学術集会 |
渡邉研人 |
講演 |
抄録・論文の書き方 |
第30回 東京都臨床工学会 |
佐藤諒 |
講演 |
先行研究の探し方~臨床研究の進め方~ |
第30回 東京都臨床工学会 |
渡邉研人 |
一般演題 |
機械学習による医療機器保有台数予測モデルの検討 |
第98回 日本医療機器学会 |
渡邉研人 |
一般演題 |
太陽光発電Bluetoothビーコンを用いた医療機器所在管理システムの試作 |
第98回 日本医療機器学会 |
渡邉研人 |
一般演題 |
透析室マネジメントへの活用を目的としたBusiness Intelligenceツールの開発 |
第25回 日本医療マネジメント学会 |
渡邉研人 |
一般演題 |
臨産連携による医療機器管理DXへの挑戦 |
第33回 日本臨床工学会 |
渡邉研人 |
一般演題 |
臨床・経営支援を目的とした透析マネジメントシステムの開発 |
第33回 日本臨床工学会 |
渡邉研人 |
講演 |
在宅医療とペースメーカ |
第33回 日本臨床工学会 |
佐藤諒 |
一般演題 |
パノラマ撮影とHSV色空間を用いた血液浄化膜の残血定量化の試み |
第33回 日本臨床工学会 |
中井 歩 |
一般演題 |
日機装社製透析量モニタDDMにおける吸光度の解析 |
第17回 日本透析クリアランスギャップ研究会学術集会 |
中井 歩 |
講演 |
Kt/Vだけじゃもったいない!DDMの有効活用とFNWによる業務改善 |
第17回 日本透析クリアランスギャップ研究会学術集会 |
中井 歩 |
講演 |
透析量モニタDDMの有効性と課題 |
第17回 日本透析クリアランスギャップ研究会学術集会 |
渡邉研人 |
一般演題 |
機械学習による輸液ポンプ至適保有台数予測モデルの検討 |
第3回 関東甲信越臨床工学会 |
富樫紀季 |
一般演題 |
当院における業務ローテーションの導入による勤務実態の検証 |
第8回 JCHO地域医療総合医学会 |
学術実績 2022年度
演者・著者 |
発表・講演・文献 | 演題名 | 発表学会・掲載誌 |
渡邉 研人 | 文献 | DX時代の医療機器管理 | 月刊自動認識2022年7月号 |
渡邉 研人 | 講演 | 遠隔モニタリング管理の最新動向とその先の未来 | 心電学関連春季大会2022 |
中井 歩 | 一般演題 | 日機装社製透析量モニタ(DDM)の脱血状態検出能に関する検討 | 第48回日本血液浄化技術学会 |
渡邉 研人 | 一般演題 | 医療現場の課題解決から国家課題解決へ | 第33回日本臨床工学学会 |
渡邉 研人 | 一般演題 | 医療安全対策としてのGS1バーコードを活用した心臓カテーテルシステムの開発 | 第33回日本臨床工学学会 |
中井 歩 | 一般演題 | 血液透析療法における日機装社製透析量モニタ(DDM)の | 第33回日本臨床工学学会 |
脱血状態検出能に関する検討 |
渡邉 研人 | 一般演題 | GS1バーコードを用いた透析処方照合システムの開発 | 第98回日本医療機器学会 |
渡邉 研人 | 一般演題 | 臨産連携によるクラウド型医療機器管理システムの開発 | 第98回日本医療機器学会 |
渡邉 研人 | 一般演題 | GS1バーコードを用いた透析医療トレーサビリティシステムの開発 | 第67回日本透析医学会 |
渡邉 研人 | 講演 | 質向上と効率化を求めた医療現場でのGS1バーコード活用 | 第24回日本医療マネジメント学会 |
中井 歩 | 一般演題 | 日機装社製透析量モニタ(DDM)における脱血状態検出能 | 第67回日本透析医学会 |
渡邉 研人 | 講演 | DX時代の心臓植込み型デバイスマネジメント | メディカルジャパン東京 |
渡邉 研人 | 一般演題 | 臨産連携を介した国家課題への挑戦 | 第2回関東甲信越臨床工学会 |
佐藤 諒 | 一般演題 | 機械学習を用いたNPPVレンタル機稼働台数予測によるコストカットの検討 | 第2回関東甲信越臨床工学会 |
中井 歩 | 一般演題 | 日機装社製透析量モニタ(DDM)における脱血不良および再循環検出能に関する検討 | 第50回 東京透析研究会 |
渡邉 研人 | 講演 | 臨床工学部門DXに向けたGS1バーコード活用 | GS1ヘルスケアオープンセミナー2023 |
学術実績 2021年度
演者・著者 |
発表・講演・文献 | 演題名 | 発表学会・掲載誌 |
渡邉 研人 | 文献 | 遠隔モニタリング統合システムの開発と使用経験 | Clinical Engineering33(2) |
中井 歩 | 文献 | 前希釈オンラインHDFにおける透析量モニタDDMの測定精度に関する検討 | 日本血液浄化技術学会雑誌29(2) |
中井 歩 | 文献 | 顆粒球除去療法:血球細胞除去用浄化器アダカラム | 日本アフェレシス学会雑誌40(3) |
渡邉 研人 | 講演 | 未来へ向けた遠隔モニタリング管理 | Tokyo Arrhythmia Comedical Conference |
渡邉 研人 | 講演 | 医療機関におけるGS1バーコード活用 | GS1ヘルスケアジャパン協議会合同部会講演会 |
渡邉 研人 | 発表 | 心臓植込み型デバイスにおける国際標準規格データの比較 | 第96回日本医療機器学会 |
渡邉 研人 | 講演 | 医療機関におけるGS1コードの活用と課題 | HOSPEX 医療機器安全管理セミナー |
渡邉 研人 | 講演 | 心臓植込み型デバイス管理のDX | 第1回医療関連産業支援セミナー 文京区 |
丸山 航平 | 講演 | 検査データの見方 ~透析効率の指標となる検査項目について理解しよう~ | 第5回東京都臨床工学技士会入門セミナー |
渡邉 研人 | 発表 | 機械学習を用いた心不全スコア予測モデルの検討 | 第67回日本不整脈心電学会 |
Kento Watanabe | 講演 | Development of information systems by clinical engineer in Japan | Association for the Advancement of Medical Instrumentation (AAMI) |
中井 歩 | 発表 | 前希釈オンラインHDFにおける日機装社製透析量モニタDDMの精度評価 | 第31回日本臨床工学会 |
丸山 航平 | 発表 | 血液浄化療法における完全ペーパーレス化 | 第31回日本臨床工学会 |
中井 歩 | 発表 | 前希釈オンラインHDFにおける透析量モニタDDMの測定精度に関する検討 | 第47回日本血液浄化技術学会 |
更新日:2025/05/23