診療・各部門
トピックス
2026年度より手術支援ロボットを導入予定です。
低侵襲手術のさらなる発展が期待されます。
食道胃外科の診療内容
当院では、平成31年(2019年)4月に食道胃外科診療部を開設し、主に食道や胃の手術を中心とした上部消化管の外科診療を行っています。
初診時から専門医資格を有する固定スタッフが診察・治療にあたり、手術から術後まで一貫して対応いたします。がんやGISTのほか、食道破裂、胃潰瘍穿孔などの救急疾患にも対応しています。
当科の食道手術の特徴
当科では、3D画像対応の手術機器を用いた鏡視下手術(胸腔鏡・腹腔鏡)を行っています。
立体的な視野により、より精緻な手術操作が可能となり、開胸せずに胸腔鏡のみで食道を切除します。腹部は腹腔鏡を使用し、小さな創での手術が可能です。
その結果、回復が早く、術後の合併症も少なく、生活の質(QOL)の向上につながっています。再建法にも工夫を加えており、より安全・確実な治療を目指しています。
→「食道がんの手術のコーナー」もぜひご覧ください。
当科の胃手術の特徴
幽門側胃切除や胃全摘といった標準的な術式に加え、可能な限り胃の機能を温存する噴門側胃切除なども積極的に行っています。
すべての術式で腹腔鏡を使用し、低侵襲での治療を行っています。病状と全身状態を踏まえ、患者さんの意思を尊重したうえで、専門医が最適な術式を選択しています。
病院の環境
当院では、症例に応じて消化器内科、放射線科、病理診断科との合同カンファレンスやキャンサーボードを開催し、集学的治療を検討しています。
心臓、肺、糖尿病、高血圧など各領域の専門科がそろった総合病院であり、集中治療室(ICU)も充実しているため、持病のある方も安心して治療を受けていただけます。
また、術後の栄養管理が重要な上部消化管外科では、歯科を含む栄養サポートチームと連携して、継続的な栄養管理を行っています。
患者さんへのメッセージ
患者さんとご家族には、病状と治療方針を丁寧にご説明し、親身に対応いたします。
全身状態などにより手術が難しいケースでも、最善の選択肢を一緒に考えていきます。
退院後も安心して生活が送れるよう、医療連携室を通じて地域の医療機関とも密接に連携しています。
診療実績(最近5年間)
2020年 |
2021年 |
2022年 |
2023年 |
2024年 |
|
食道手術:総数 |
7(4) |
4(2) |
7(3) |
6(4) |
6(6) |
食道亜全摘術 |
4(4) |
2(2) |
3(3) |
4(4) |
4(4) |
その他 |
3(0) |
2(0) |
4(0) |
2(0) |
2(2) |
胃手術:総数 |
20(7) |
15(6) |
15(10) |
13(10) |
19(12) |
幽門側胃切除術 |
9(5) |
6(1) |
10(7) |
4(2) |
6(5) |
胃全摘術 |
6(0) |
4(1) |
1(1) |
2(1) |
1(1) |
噴門側胃切除術 |
3(1) |
3(2) |
2(1) |
2(2) |
4(4) |
その他 |
2(1) |
2(2) |
2(1) |
5(5) |
8(2) |
()内は鏡視下手術の件数
参考:胸腔鏡、腹腔鏡手術の長所(と短所)
胸腔鏡・腹腔鏡手術には「創が小さく痛みが少ない」「美容的に優れる」といった一般的な利点に加え、さまざまなメリットがあります。
・痛みが少ないため、リハビリを早く始められ、肺炎などの合併症予防にもつながります
・高性能カメラと高解像度モニターにより、細かな血管まで確認でき、出血の少ない丁寧な手術が可能です
・胸や腹部の奥の見えづらい部位も、カメラで拡大して観察でき、安全に操作できます
・胸やお腹を大きく開かないため、内臓が乾燥せず、水分や血圧の変動が少なくなります
・手で臓器に触れないため、物理的な損傷も最小限に抑えられます
腹腔鏡手術の有効性については、大規模な研究でもその効果が報告されています。