【外科研修計画】

外科(食道胃外科、肝胆膵外科、乳腺外科)、大腸肛門外科

【研修期間】 6週(または4週)。月曜~水曜、金曜日は外科(食道胃外科、肝胆膵外科、乳腺外科)、木曜日は大腸肛門外科にて研修する。

【研修場所】 病棟、手術室、検査室(超音波室、内視鏡室、放射線科)、外来など

【研修目標】

外科の基本手技を習得し、外科疾患とその手術および周術期の管理について学ぶ。

  • 外科の基本手技の習得。
  • 外科疾患の理解、手術、周術期管理の経験。
  • 中心静脈カテーテルの挿入手技の習得。
  • 腹部超音波検査技術の習得。

【研修内容】

指導医のもと、以下の項目について理解し経験する。

  • 麻酔導入後の尿道カテーテル挿入、皮膚消毒。
  • 手術の第二助手として入り、皮膚縫合や糸の結紮
  • 中心静脈カテーテル挿入手技:ヒックマンカテーテル、CVポート挿入の第一助手などで挿入技術を学び、挿入方法・リスクを全て理解したうえで、実際に中心静脈カテーテル挿入を実践。ただしハンズオン講習会の受講と筆記試験合格が条件。
  • 術後創処置:手指衛生、ガーゼ交換、抜糸、ドレーン抜去などの手技。
  • 上部消化管内視鏡検査見学:特に胃術後症例を中心に。
  • 腹部・体表超音波検査:最初は見学のみ、2-3週目からは検査終了した患者の同意を得て、肝・胆嚢・腎臓を中心に腹部超音波検査を実践。
  • 肝切除症例の術前検査としてICG検査の実践。
  • 外科疾患の経験:鼠径ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニア、胆嚢結石症、尿膜管遺残、巨大肝嚢胞などの良性疾患や、乳癌、胃癌、食道癌、肝癌、胆道癌、膵癌、甲状腺癌などの悪性疾患、急性虫垂炎、消化管穿孔、腸閉塞などの急性腹症について、実際に患者を受け持ち、術前サマリーを作成することで手術適応や手術のリスクを整理し、画像検査の読影を行い、手術に参加し、術後管理を行う。
  • 外科に入院している患者は、受け持ち患者以外においても病態を把握し、回診などの際に病状の変化を学ぶ。術後合併症への対応や、癌再発患者への緩和医療についても理解する。
  • 外科カンファにて受け持ち患者の術前プレゼンテーションを行う。
  • 大腸肛門外科での研修では、痔核や痔瘻、炎症性腸疾患、結腸癌・直腸癌などの手術に参加することで、外科とはまた異なる手術手技についても学び、これらの疾患について理解する。

【経験すべき項目】

・感染対策:SSIサーベイランスに参加 (火曜12時45分より)

・社会復帰支援:退院支援カンファランスに参加 (症例があれば適宜)

・緩和ケア:緩和ケア科ラウンドに参加 (水曜15時より)

・NST:NSTラウンドに参加 (火曜14時30分より)

【研修の評価】 経験の確認は毎週金曜日に行う外科カンファランスで確認する。経験症例はEPOC2に登録、診療部長、指導医、看護部、コメディカルによる多職種評価を行う。

【その他】 年に4回開かれる外科集談会において、筆頭演者として発表を行う(主として外科研修の間に経験した症例の報告)。発表する疾患や病態について詳しく調べて考察し、自らスライドを作成し、指導医のもとでプレゼンテーションの実際を学ぶ。

【週間予定】

 
8時半~9時病棟(受持ち患者診察)病棟(受持ち患者診察)病棟(受持ち患者診察)病棟(受持ち患者診察)病棟(受持ち患者診察)
9時~12時手術内視鏡検査 10:30~超音波検査手術手術(大腸肛門外科)手術
13時~17時手術13時35分~病棟回診 (14:30~NSTラウンド) 15時~病棟カンファ 16時~外科カンファ手術     (15:00~緩和ケアラウンド)手術(大腸肛門外科)     16時30分頃~病棟(受持ち患者診察)、振り返り手術       16時30分頃~病棟(受け持ち患者診察)、振り返り
17時~17時15分病棟(受持ち患者診察)、振り返り内科外科カンファ外科カンファ
  • 交代で昼休憩(60分)。
  • SSIサーベイランスラウンド、NSTラウンド、緩和ケアラウンドは研修中に1回は参加する。
  • 機会があれば適宜、退院支援カンファランスに参加する。
  • 毎木曜の内科外科カンファランス参加は大腸肛門外科の手術が終了していることが前提。

【時間外勤務】

土日の病棟回診(10時~11時)や夜間休日の緊急手術は可能であれば参加する。勤務終了後速やかに勤務時間管理簿に記載する。またその他にも指導医の判断で、命令業務として時間外勤務を行う場合がある。

【有給休暇】

6週の研修の場合は、1日の有給取得を計画する。