【メンタルヘルス科研修計画】

更新日:2025/06/19

【研修期間】 1年目もしくは2年目、4週間。その他、選択期間でのローテ可(2週間~)。

【研修場所】 外来および病棟、精神科単科病院

【研修目標】 臨床研修で経験すべき症候、疾病・病態のうち、もの忘れ、めまい、意識障害、興奮・せん妄、抑うつなどを経験する。また、脳血管障害、認知症、うつ病、統合失調症、依存症(ニコチン・アルコール・薬物・病的賭博)などの病態の診療を経験する。また、精神科単科病院(東京都立松沢病院等)での研修も行い、様々な病態を経験することで、臨床推論、適切な初期対応を学び、診療のエッセンスを取得する。選択期間でのローテの際は、外来陪席のみならず初診時のアナムネ聴取、初期対応、治療プラン作成までを行う。さらに学会参加やポスター発表など、高水準の診療経験を積むことを目指す。

【研修内容】 外来および病棟にて、精神科診療を経験する。東京山手メディカルセンターには精神科常勤医(精神保健指定医・指導医)1名と非常勤医師、精神看護専門看護師、認知症看護認定看護師が所属する。診療科としては小規模であるが、都心の418床総合病院において、院内で精神科が果たすべき役割の全てを経験できるため、精神医療の基本を学ぶ場として適切である。主として身体合併症などのリエゾン医療、精神療法、難治性の気分障害の治療、統合失調症、神経症、パーソナリティ障害などの治療について学ぶことができる。また、総合病院の特性を生かした合併症例の治療を学ぶことができる。呼吸器内科、消化器内科、糖尿病内科、循環器内科、血液内科など専門外来と連携し、症状性器質性疾患の症例を経験し、コンサルテーション・リエゾン精神医学を学ぶことが可能である。当院では手術件数も多く、術後のせん妄出現率は高いため、せん妄コントロールの重要性を学ぶことができる。また、昨今の認知症患者の増加を受け、認知症ケア回診、リエゾンチーム回診(精神保健指定医、精神看護専門看護師、認知症看護認定看護師、薬剤師、精神保健福祉士、作業療法士等から成る)を活発に行っており、精神科チーム医療の重症性を学ぶ。また、研修のうち2週間は精神科単科病院での研修を予定している。精神科単科病院では、急性期および慢性期の統合失調症治療・精神科救急・措置入院など多様な病態の治療が経験できる。退院支援・在宅支援に積極的で、退院支援プログラム・SST・患者心理教育・家族心理教育などや往診・訪問看護も全て他職種チームで実施している。都内の総合病院、精神科単科病院とそれぞれ違った精神科医療を経験できる。

【経験すべき必須項目】

精神科リエゾンチーム回診、認知症ケア回診への参加は必須である。

【研修の評価】 朝に前日までの振り返りを行い、病棟回診、チーム回診で、経験を確認する。経験症例はEPOCに登録、診療部長、指導医、看護部、コメディカルによる多職種評価を行う。

【その他】 日本精神神経学会、日本総合病院精神医学会への参加・発表を目標とする。

【週間予定】 当院における日程。精神科単科病院での日程は別紙参照。

 
8時半~9時振り返り振り返り振り返り振り返り振り返り
9時~13時外来陪席外来陪席病棟管理外来陪席病棟管理
13時~17時病棟管理 初診対応病棟管理初診対応 チーム回診病棟管理初診対応 レクチャー
17時~17時15分総括   総括総括 総括総括
17時~17時半  (学会参加等)  

休憩は交代で適宜行う。

【超過勤務】

指導医の判断で、命令業務として行う場合がある。勤務終了後速やかに勤務簿に記載、翌日までには診療部長が確認捺印する。

【有給休暇】

4週間の研修期間中、少なくとも1日の有給休暇取得を計画する。

選択での研修の際は、希望時に検討することとする。