研修内容(循環器内科)

更新日:2025/06/19

【研修期間】 3か月。その他、選択期間でのローテ可(2週間~)

【研修場所】 病棟、内科外来、救急外来、生理検査室、心血管造影室

【研修目標】

虚血性心疾患、不整脈、心不全、大動脈疾患、末梢血管疾患などの代表的な循環器疾患の初期対応および専門医への橋渡しを行うために循環器内科の基礎的な臨床能力を修得する。

  1. 循環器疾患全般の症候と病態が理解できる。
  2. 医師患者関係を確立し、医療面接を実施できる。
  3. 病歴から心血管疾患のリスクを評価できる。
  4. 理学所見を正しく把握し、鑑別診断を列挙できる。
  5. 疾患の緊急性を判断し、必要な初期対応および相談ができる。
  6. 鑑別診断に必要な検査を適切な順に指示できる。
  7. 一般内科の基礎的な手技(検体採取、臨床検査等)を実施できる。
  8. 検査結果から心血管疾患の病態を解釈できる。
  9. 診療ガイドライン等を参考に診断と治療の方針が立案できる。
  10. 心臓カテーテル検査・冠動脈インターベンション治療の適応と合併症を理解できる。
  11. 不整脈における電気生理学的検査法の意義と病態を理解できる。
  12. 循環器病治療薬の作用・副作用を理解し、適切な処方ができる。
  13. 循環器診療チームの一員として診療に参加する。
  14. 他科診療医師またはメディカルスタッフと協調性をもち、循環器疾患患者を総合的に診療できる。

【研修内容】

  1. 病棟担当医として入院患者の病歴を把握する。
  2. 診断と治療の方針をまとめ入院診療計画書を作成する。
  3. 日本循環器学会の診療ガイドラインの該当箇所を参照する。
  4. 各種のカンファレンスで診断と治療の方針を説明する。
  5. 心血管疾患のリスクを層別化し、一次予防および二次予防を実施する。
  6. 心臓リハビリテーションの意義に従い実施を指示する。
  7. 集中治療室の入室を要する患者の診療を経験する。
  8. 心電図、運動負荷心電図および心臓超音波検査を実施する。
  9. 診断カテーテル検査、一次ページングの助手を経験する。
  10. 診断カテーテルの検査結果から治療方針を説明する。
  11. 血管内治療(冠動脈、末梢血管およびablation)に参加する。
  12. 緊急心臓カテーテル検査および治療に参加する。
  13. 救急受診患者の初期対応に参加する。

【経験すべき症候】

下記の症候を呈する患者について、病歴、身体所見、簡単な検査所見に基づく臨床推論と、病態を考慮した初期対応を行う。

心停止、ショック、失神、胸痛、背部痛、呼吸困難、動悸、間欠性跛行、下肢潰瘍、浮腫

【経験すべき疾病・病態】

下記の疾病・病態を有する患者の診療にあたる。

急性冠症候群、労作性狭心症、陳旧性心筋梗塞、心不全、大動脈瘤、大動脈解離、肺塞栓症、閉塞性動脈硬化症、深部静脈血栓症、心房細動、上室性頻拍症、心室頻拍、洞不全症候群、房室ブロック、高血圧

経験すべき症候及び経験すべき疾病・病態の研修を行ったことの確認は、日常診療において作成する電子カルテ記載に基づくこととし、病歴、身体所見、検査所見、アセスメント、プラン(診断、治療、教育)、考察等を含むこととする。

【経験すべき必須項目】

 毎月開催されるCPC参加は必須とする。

 社会復帰支援:退院支援カンファレンスに参加

【研修の評価】

研修中の評価 研修医はグループの上級医より指導を受け、適時に評価を受ける。特に病棟カンファレンスなどの症例発表の機会を利用し、担当症例の病態解釈や治療方針の立案について評価を受ける。上級医は病棟看護師に研修医の診療状況について聴取し、特にチーム医療の一員としての研修の進捗について評価する。

研修後の評価 研修終了後にEPOCに研修医が入力した自己評価を元に上級医が評価を入力する。

症例サマリーは指導医が確認し、内容によっては不備な点を指導し再提出を求める。

(総括的評価)研修終了後にEPOCに登録された経験症例を確認し、診療部長、指導医、看護部、コメディカルによる多職種評価を行う。

【その他】研修期間内に少なくとも1回の研究会発表、可能であれば内科地方会発表を目指す。

【週間予定】

 
8時半~9時ICU回診ICU回診ICU回診ICU回診ICU回診
9時~13時ablation 心筋シンチ 病棟カテーテル 病棟ablation 病棟ablation 心筋シンチ 病棟ablation カテーテル 病棟
13時~17時ablation カテーテル 冠動脈CT 病棟カテーテル 病棟ablation 心臓MRI トレッドミル 病棟ablation トレッドミル 病棟カテーテル 冠動脈CT 病棟
17時~17時15分グループカンファグループカンファ症例カンファグループカンファ病棟カンファ
17時~17時半 (CPC)   
  • 患者の受診状況により交代で昼休憩(45分)
  • 毎月末火曜夕方のCPC出席。

【超過勤務】

指導医の判断で、命令業務として行う場合がある。勤務終了後速やかに勤務簿に記載、翌日までには診療部長が確認捺印する。

【有給休暇】

研修期間中に少なくとも1日の有給休暇取得を計画する。