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炎症性腸疾患センター  Tokyo Yamate, Center for Inflammatory Bowel Disease (IBD)

担当医師紹介 外来診療担当表 診療実績 登録医一覧

当院は地域医療機関との連携を図る、紹介制を原則としております。
このため初診の場合、緊急の場合を除き、「かかりつけ医」など地域の医療機関からの紹介状をご持参下さい。
紹介状は必ずしも専門医からの文書でなくてもかまいません。

※紹介状持参の方は、初診、再診すべて総合医療相談センター(8番窓口)へ。


 炎症性腸疾患(IBD)は慢性の病気で、再燃と寛解を繰り返すことが多く、長い人生の間には生活に困難をもたらすこともあります。ですからIBDの治療は、今現在の腸の炎症を抑えるということだけでなく、日々の生活の中で起こる様々な出来事に対応してより豊かに過ごせるための病気のコントロールを目指してゆくことが大切です。
 当センターでは、栄養士や薬剤師などそれぞれ異なる分野を専門として長くIBDに関わって来た経験の豊かなスタッフが、専門の医師とともに集学的に個々の患者さんに最適で継続したケアを提供する環境がととのっています。そして、2020年よりスタッフを増員して更に充実した診療体制を整えてゆきます。詳細は以下を参照下さい。
 IBDは個々の患者さんにおいて症状の出方や治療への反応が異なるため、初期治療で十分な病気のコントロールが得られないことや、慢性に症状が持続して知らぬ間に腸の障害が進んでしてしまうことも少なくありません。当センターでは、全国各地から患者さんがいらしています。地域の先生方と連携して極力負担を少なく治療を進めてゆくことができますので、なかなか良くならないIBD患者さんとその先生方は、ぜひ一度、当院の医療連携室にご相談下さい。


 炎症性腸疾患は、主に腸に慢性の炎症を起こす病気で、腹痛、発熱、下痢、血便などの症状を起こしますが、症状の出かたや程度が様々なため、発病後すぐには診断されない場合も多く見られます。また炎症性腸疾患の治療とその効果判定は複雑で、個々の患者さんの状態によって異なるため、初期治療で十分な改善が認められない場合は、専門家による診療が必要となることが少なくありません。

 当センターでは、専門性が高く経験豊富な医師が専属でIBD患者さんの診療にあたるので、すみやかに診断と治療をおこなえる体制がととのっています。また炎症性腸疾患を専門とする経験豊富な女性医師もおり、病気を抱えての妊娠出産に対する不安だけでなく、炎症性腸疾患と共に生きる女性特有の様々な問題に対しても深い理解のもとに対応が可能です。

 IBD専門外来は月曜から金曜まで毎日行われています。また入院している患者さんの検査、診断、治療方針は週に一度、医師のカンファレンスで話し合い、その後、病棟ナース、栄養士、薬剤師と皆で集学的に確認されて進んでゆきます。


炎症性腸疾患病棟でのカンファレンス。医師、看護師、薬剤師、栄養士による集学的治療の話し合い。



 IBDのマネージメントでは、病気の状態を的確に判定することが大切です。一方で、必要以上な検査は負担を増やすだけになってしまうこともあります。当院の内視鏡センターでは最新の機器をとりそろえ、炎症性腸疾患センターの医師が必要な時に直接検査をおこなえるため、診断から治療法の決定までのプロセスが速やかに行えます。内視鏡検査においては鎮静剤の有無を選べますので、担当医にご相談ください。

 クローン病の状態を的確に診断するためには小腸の検査が必要になりますが、国内外でも小腸の病変を十分に把握するための検査技術を持つ施設はまだまだ少ないのが現状です。当センターでは小腸の病変を検出するための技術が充実していますので、小腸検査でお困りの方はぜひご相談ください。


内視鏡センター



 21世紀に入ってから、炎症性腸疾患に対する新しい治療薬がいくつも登場し、またこれからも新たな作用のお薬が登場することが予想されています。当院では炎症性腸疾患の治療に適応のある全てのオプションから、個々の患者さんに適した治療を行う準備が整っています。このことは、新しいから良いとか新薬を積極的に使うということではなく、個々の病気に対して根拠をもって最適な治療薬、治療法を選択できるということを意味します。

 炎症性腸疾患の内科的治療は、個々の患者さんの生活環境を含めた背景、価値観、病気の部位、範囲、程度、病気の勢いや病悩時期、これまでの経過や副作用の有無、合併する病気などを総合して判断した上で決めてゆきます。一方、個々の治療に関しては、なぜ効いたのか、なぜ効かなかったのか等を共に考えてゆくことで、一つ一つの治療を大切にしてゆきましょう。


 炎症性腸疾患に対するいくつもの新薬の登場により、手術が必要となる機会が減ってゆくことが期待されている一方、年々の罹患者数の増加もあり、実際に手術がおこなわれるケースは目に見えて減っていないのが現状です。また、外科的治療により著しい生活の質の向上が期待できる場合では、外科的治療が優先されることがあります。しかし、炎症性腸疾患では合併する肛門病変や炎症のある消化管の手術には専門性の高い診断と治療技術が必要です。当院の大腸肛門病センターは、肛門疾患の治療と炎症性腸疾患の手術における実績が極めて豊富であり、当院では炎症性腸疾患の内科的治療から外科的治療に至るまで、同一施設内で一貫した形で質の高い治療を受けることが可能です。炎症性腸疾患内科の医師と大腸肛門外科の医師は、連携を深め治療をスムーズに行うために、週に一度カンファレンスを設けて、手術の症例について話し合いを行っています。


炎症性腸疾患内科と大腸肛門外科とのカンファレンス

 入院をされる場合、IBD患者さんは専属の病棟で、経験豊富な看護師によるケアを受けられます。また、看護師、薬剤師、検査技師、栄養士、医療事務、ソーシャルワーカーを含むコメディカルの方々も、炎症性腸疾患を患った方々にかかわってきた経験が豊富ですので、多角的なサポート体制があります。そして何よりも炎症性腸疾患を患っている皆様が、安心して治療に専念していただける炎症性腸疾患センターの環境を日々追求しております。


炎症性腸疾患における栄養指導の様子


 炎症性腸疾患センターでは、より多くの患者さんが負担なく継続した治療を受けられる様に、地域医療連携を推進しています。転居や忙しさのため通院が困難になったために治療が中断してしまうことが、よく見受けられます。治療が中断されてしまったために、病状が重篤化してその後の治療に時間がかかったり、入院が必要になることもあります。その様な困難を避けるため、当院の炎症性腸疾患センターと地域の医療機関との間で連携を取ることで医療の分担をすることができます。遠方にお住いの方は特に、一定の治療で病状が落ち着いている患者さんは、定期の受診をかかりつけの医療機関で行うことで通院や待ち時間の負担を軽減できます。一方、かかりつけ医での初期治療で症状がコントロールされない場合や、安定していた病状が悪化した場合には、専門的な精査加療を受けるために当院に来ていただく手続きをスムーズにすることで、皆様の負担を軽減しようとするシステムです。当院の炎症性腸疾患センターでの診察を希望される患者さんで、かかりつけ医をお持ちの方は、主治医の先生にご相談ください。また、当センターとの医療連携に興味のある医療機関の先生方は、当院の医療連携室にお問い合わせ下さい。できるだけ柔軟に対応してゆきたいと考えています。


当院の炎症性腸疾患センター  〜託孤寄命〜                              高添 正和


 私は、昭和53年に初めて潰瘍性大腸炎という病気を診て以来、炎症性腸疾患の診療にたずさわってきました。私がレジデントになった最日に出会ったクローン病の患者さんは、長い経過を経て、繰り返す手術やストマ造設を受けながらも、結婚、出産、母の介護、孫の誕生を経験して、今でも私の診察に通って来ています。当院の前身であった社会保険中央病院の時代から35年以上の間、この様にして多くの患者さんが当院で長期に治療を受けており、この間に私は、クローン病のケアで大切な小腸の二重造影検査や、クローン病患者さんのための食事指導の体制を確立し、また各地の保健所での講演会や患者会への支援を行ってきました。この様にして成りたってきた当院の炎症性腸疾患センターでは、医局とは無関係に来られた数多くの若い医師たちが当院で炎症性腸疾患のマネージメントを習得し、今では専門医の居なかった各地にIBDのセンターや専門クリニックを設立して活躍する様になって来ました。

 2020年1月から炎症性腸疾患センター長になられた深田雅之先生は、クローン病という病気を発見したBurrill Bernard Crohn先生が長く臨床活動されていた、アメリカのマウント・サイナイ(聖シナイ山)病院や、その関連の病院でIBDの先進医療で有名なシーダス・サイナイ病院において、深くIBDマネージメントに従事されてきた先生です。彼は、患者さんへの思い、医療従事者への思いやり、臨床能力と人格のいずれをとっても、当院の炎症性腸疾患センター長として大切な患者さんを託するに足るかけがえのない逸材であると思っています。


炎症性腸疾患に関する医学情報ご案内



消化器内科(炎症性腸疾患) のご案内

 潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病(CD)に代表される炎症性腸疾患(IBD)は腸管の免疫異常によって発症する慢性で難治性の疾患であり、多くは若年期に発症して再燃と寛解を繰り返します。本邦でもIBDの患者数は年々増加しており、医療受給証の交付件数による2016年度の患者数はUC17万人、CD4.3万人であり、計20万人以上の患者がいることになります。当科の年間の紹介患者は約500人であり、臨床調査個人票から算出した2018年度の定期通院患者数は約3100人(CD1900/UC1200)ですので、実に1.5%が当科のIBD患者ということになり、首都圏はもとより全国から患者が来院されています。
 今日のCDの治療は抗TNFα抗体製剤が主役となっていますが、2017年5月にIL12/23を抑えるウステキヌマブ (UST:ステラーラ®)が新たに適応となり治療選択肢が広がりました。当科では外来でのインフリキシマブ(IFX:レミケード®)の投与は化学療法室で行っていますが、投与中のアレルギー反応などの副作用に対処できるように常時2〜3人の専従看護師が対応する体制をとっており、多い日では20人/日以上の患者がIFXの点滴治療を受けています。一方、栄養療法は以前より特に小腸型では重要な治療戦略に位置づけられており、成分栄養剤による経腸栄養療法も積極的に行っています。当科では栄養科と密に連携をとり、外来、入院を問わず栄養指導をほぼ全員に施行しており、遠方からの初診紹介患者に対しては当日予約なしでも栄養指導が受けられる体制をとっています。
 UCにおいては内科の治療オプションがこの数年で一気に増え、治療選択肢が広がりました。ステロイド抵抗性の重症難治性症例に対しては既存のシクロスポリン(CsA)の導入で80%は手術が回避できるようになり手術症例は明らかに減少しました。さらに免疫調節剤タクロリムス(プログラフ®)、抗TNFα抗体製剤IFX、アダリムマブ(ADA:ヒュミラ®)、ゴリムマブ(GLM:シンポニー®)に続き、2018年にはJAK阻害薬トファシチニブ(ゼルヤンツ®)、抗α4β7インテグリン抗体製剤ベドリズマブ(エンタイビオ®) も保険適応になり手術回避率の更なる向上が期待されます。また、薬物療法に代わる治療法として注目されている血球成分除去療法は副作用が少ないという利点からステロイド導入前の若年の中等症例を中心に施行していますが、当科では入院患者を対象に連日の集中治療を行うことで寛解導入率は向上しています。
 当科では大腸肛門病センターと週1回の合同カンファレンスを行い、看護師、薬剤師、栄養士などのコメディカルとも密に連絡をとり総力をもってIBDの診療を行っています。また、紹介患者についても随時受け入れするなど大学病院とは一線を画した病診連携体制をとっています。
■2018年度実績
✓新患の紹介患者数475人
✓入院患者総数376人
✓インフリキシマブ新規投与症例CD22人/UC19人
✓アダリムマブ新規投与症例CD29人/UC12人
✓ゴリムマブ新規投与症例UC30人
✓ウステキヌマブ新規投与症例CD83人
✓トファシチニブ新規投与症例UC40人
✓小腸造影施行件数749件
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